ガザ抗議デモで7人死亡、500人負傷 イスラエル軍と衝突

 【カイロ=佐藤貴生】パレスチナ自治区ガザで30日、イスラエルに対する大規模な抗議デモが始まり、ロイター通信によると、同国軍との衝突でパレスチナ側の少なくとも7人が死亡し、約500人が負傷した。パレスチナ側は約6週間にわたり抗議を続けるとしており、衝突が激化する恐れもある。

 英BBC放送(電子版)などによると、パレスチナ側は、イスラエルとの境界近くの5カ所に総勢1万7000人が分散して抗議。別の場所でもタイヤを燃やしたり、火炎瓶や石を投げたりしてイスラエル兵と衝突した。境界のフェンス周辺で起きた衝突や、イスラエル軍の戦車が発射した砲弾などで死傷者が出た。

 パレスチナ側にとって3月30日は、かつてイスラエル側の土地収用に抗議して6人が殺害されたことを記念する「土地の日」に当たる。ただ、今年はイスラエル建国(1948年5月)に伴い、多数のパレスチナ人が離散を強いられた「ナクバ」(破局)と称される時期まで、抗議を続けるとしている。

 トランプ米政権は5月にイスラエルの米大使館を西部テルアビブからエルサレムに移転する意向を示している。

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