リーダーの素顔

一度辞めた会社で社長に ミキモト社長異色の経歴

 --この業界をなぜ志したのですか

 「海外に憧れて。語学は苦手でしたが、最初に配属された帝国ホテル内の店はお客さまの99%が外国の方だったので、鍛えられましたね。仕事の後に語学学校へ通ったり、先輩たちにお酒の飲み方を教わったりする日々でした。念願かない、ニューヨークの高島屋の店へ出向を命じられたのは29歳のとき。前任者の帰国日程が早まり、同期の中で独身者は私だけだったので選ばれました。向こうでは詐欺師に300万円の品をだまし取られる失敗もありましたが、海外生活で交渉が上手になったことと、現地で勤務する他社の方々と培った人脈は、今も財産になっています」

 --一度辞めた会社に、社長として戻るというのは異例です

 「リーマン・ショックに続いて東日本大震災が起き、苦しい経営状況を立て直してくれと声をかけられました。私は『今が底』だと楽観していましたし、それまでも昔の同僚たちから相談をよく受けていたので、ギャップを感じずに再スタートできました。本店の改装を決めたのは耐震性向上のためでしたが、その後に急増した訪日客を迎える上で有利に働きましたね。中国のお客さまは大人数の家族で買い物に来ますから、改装前の売り場では手狭だったはずです」

 --今後の事業方針は

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