朝鮮半島・私はこうみる

日米韓と北、共存政策が解決の道 ロシア元駐韓国大使 グレブ・イワシェンツォフ氏

 こうした交渉には、6カ国協議の参加国や国連安全保障理事会の常任理事国からの(北朝鮮に対する)信頼や保証が求められる。北朝鮮には、核・ミサイル関連施設の廃棄や機密情報の提供など、「不可逆的な行動」が求められるからだ。

 米国が合意内容をどれだけ順守できるかも問題だ。米国は勝手に弾道弾迎撃ミサイル制限条約や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)から脱退した。今、トランプ氏はイランとの核合意の見直しについて言っている。これら全てのこと、特にイラン核合意の行方が北朝鮮に直接関係している。核合意が米国の地政学的な事情の犠牲になるのなら類似した手法がどうして説得力を持つだろうか。

 過去の交渉が失敗した理由は単純だ。北朝鮮の敵対者たちがこの国の生き延びる能力を信じず、体制の早期崩壊と、韓国による(東西)ドイツ型の吸収を期待したからだ。朝鮮問題の解決は、米国と韓国、日本が北朝鮮の存在を受け入れ、共存の政策をとるときにのみ可能だ。

 日本人の拉致問題については、核問題とリンクさせず、日朝が2国間で解決すべきだと考える。(聞き手 遠藤良介)

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