沖ノ島で祭祀に使用の琴など修復国宝3件公開 宗像大社「世界の宝に」

修復作業を終えた「金銅製雛形五弦琴」
修復作業を終えた「金銅製雛形五弦琴」

 宗像大社(福岡県宗像市)が21日、沖ノ島から出土した品のうち、保存・修復作業を終えた金銅製の琴や馬具など国宝3件(25点)を報道陣に公開した。沖ノ島などは昨年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。

 公開された3件のうち、「金銅製雛形(こんどうひながた)五弦琴」は7世紀ごろ、沖ノ島での祭祀に使われたとされる。長さ27センチ、幅7センチのサイズで、銅製の本体の表面を金が覆っている。過去にも修復されたが、新たに亀裂が生じ、さびなども目立ち始めていた。

 修復作業は元興寺文化財研究所(奈良市)が担当し、亀裂の修復とさび止めを施した。さらなる損傷を防ごうと、シリコン製の専用台座も製作した。

 宗像大社などは、27年度から沖ノ島出土品の修復事業に取り組む。29年度までに五弦琴をはじめ、26件(275点)の修復を終えた。36年度までに、計108件の国宝の修復を行う。

 同大社は7月以降にも、修復を終えた国宝を一般公開する。

 同大社の葦津幹之権宮司は「世界文化遺産登録によって、沖ノ島の出土品は、わが国の宝から、世界の宝になった。将来的には8万点の出土品すべてで、保存に向けた修復作業をしたい」と語った。