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4月になると、小学生も進級で新しい生活を迎える。新年度こそは、勉強や習い事などやるべきことは自分で管理し、家の手伝いも進んでやってほしいと考える保護者も多いだろう。子供のやる気を高め、自主性を育てるツールとして、手帳が注目されている。子供向け手帳の活用方法について、専門家に聞いた。(松田麻希)
◆自分で書かせる
「好きだからやるのではなく、勉強に向かわせる仕組みを作って、習慣化させることが大事」
一般社団法人教育デザインラボ代表理事の石田勝紀さん(49)はこう指摘する。石田さんは学習塾や中高一貫校の経営に携わり、子供の手帳術についてまとめた「勉強しない子には『1冊の手帳』を与えよう!」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者。
石田さんが考案した「仕組み」は、子供に1冊の手帳を与えてやるべきことを書かせ、やり終えたら赤ペンで線を引いて消す-これだけだ。その際、やるべきことは自分で書かせるのがコツ。手帳も、できれば好みのものを本人に選ばせる。「手帳に愛着がわき、やる気や自主性につながる」(石田さん)という。
◆ポイントで動かす
さらにポイント制の導入が効果的。例えば宿題のプリントは1ポイント、風呂洗いは2ポイント。「『ポイントで釣っていいのか』と不安がる親は多い。初めはポイントのために動くが、そのうち達成感を味わいたくなる。動機が内発的なものに切り替わる」と石田さんは話す。