29年の需給ギャップ、9年ぶりプラス デフレ脱却判断に環境整う

 日本経済の需給の差を示す平成29年の需給ギャップが0.4%となり、リーマン・ショックの起きた20年以来9年ぶりに、需要が供給を上回る「プラス」に転じたことが18日、分かった。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」を追い風に、消費や設備投資といった需要の回復が進んだためだ。政府によるデフレ脱却判断の環境が整いつつあり、市場の期待も高まる。

 試算は、今月8日に29年10〜12月期の国内総生産(GDP)改定値が発表され、全4四半期のデータが出そろったことを踏まえて内閣府が行った。29年の実質GDPは531兆4042億円で、供給力を示す潜在GDPは529兆円程度と推計した。この結果、需給ギャップは28年のマイナス0.3%からプラスに転じた。

 需給ギャップは、リーマン・ショックの影響による景気後退で21年にマイナス5.1%と大きく落ち込んだ。その後もマイナスが続いたが、24年12月に第2次安倍政権が発足すると、日銀の大規模な金融緩和策で円安、株高がもたらされて輸出が増加、企業業績が改善し設備投資や個人消費が回復に向かった。25年以降は、マイナス幅が1%未満に縮小していた。