【モスクワ=遠藤良介】任期満了に伴うロシア大統領選の投票が18日、全土で行われた。最西部のカリーニングラード州で日本時間19日午前3時に投票が締め切られ、即日開票される。同日午前にも大勢が判明する見通し。現職のウラジーミル・プーチン氏(65)が過半数を得票し、決選投票なしで通算4選を決める公算が大きい。
プーチン氏は2000年に1期目の大統領に就任。08年には連続3選を禁じる憲法規定に従って首相に退いたが実権を保持し、12年に大統領職に返り咲いた。18日の選挙で当選を果たせば、24年までの通算4期目が最終任期となる。
大統領選には、プーチン氏以外に、共産党のグルジニン氏(57)、極右・自民党のジリノフスキー党首(71)、リベラル派女性タレントのサプチャク氏(36)、リベラル小政党ヤブロコのヤブリンスキー氏(65)ら7人が立候補している。
プーチン氏を脅かす有力な対抗馬はおらず、同氏の当選が確実視されている。
焦点はプーチン氏の「勝ち方」だ。政権は、有権者の間で「どうせプーチンが勝つ」との無気力が蔓延していることを警戒し、投票率向上に向けた宣伝や公務員の動員に躍起となった。「投票率7割、得票率7割」の目標を達成して盤石な支持基盤をアピールし、経済低迷や政権長期化への批判をかわしたい考えだ。
12年の前回大統領選では投票率が65%、プーチン氏の得票率が64%だった。