花見、数十年後に消滅…? 「クビアカツヤカミキリ」被害、各地で広がる

 クビアカツヤカミキリは1匹の雌が最大約1千個の卵を産むなど、強い繁殖力が特徴で、成虫はサクラやモモなどの幹や樹皮の割れ目などに産卵する。卵は8〜9日後に孵化(ふか)し、幼虫はそのまま樹木に寄生。1〜3年かけて成長する間に内部を食い荒らす。薬剤を注入するなどの対策を取らなければ、木が枯死することが想定される。

 農作物への影響も懸念されている。徳島県は昨年、県内のモモ農家170カ所を調査したところ、77カ所で被害を確認した。全29本のうち28本が枯死した農家もいて「収入が半減したところもある」(担当者)。

 大阪府と隣接する和歌山県かつらぎ町では昨夏、雄の成虫1匹が見つかった。ただ、他の成虫や幼虫の寄生などは確認されず車両に乗って運ばれた可能性がある。和歌山は果樹王国として知られるだけに、県の担当者は「引き続き警戒を続ける」と話す。

 被害拡大防止に、各自治体などは(1)成虫を殺す(2)成虫が移動しないように木にネットを巻き付ける-などの対策を取っている。ただ被害拡大は止まらず、環境省は今年1月、クビアカツヤカミキリを特定外来生物に指定。輸入などが原則禁止となった。