自民・原因究明ＰＴ立ち上げ　野党は全省庁に文書改竄有無調査を要請

　ただ、理財局側は国会答弁と同レベルの回答しか口にせず、ＰＴがどこまで真相に迫れるかは不透明だ。出席者は「財務省が野党に説明した内容と変わらない。誰が改竄を指示したのか、きちんと明らかにすべきだ」と不満を漏らした。

　改竄問題が表面化して以降、安倍晋三内閣の支持率は下がり続けている。石破茂元幹事長は１６日のＴＢＳ番組収録で、麻生太郎副総理兼財務相について「いろいろな事実を役所のトップとして一番知りうる立場にいるのだから、自身のあり方は自身で判断される（べきだ）」と述べ、自ら進退を判断するよう迫った。

　ＰＴは、自民党も財務省側にだまされた被害者という側面を強調し、野党以上に真相究明を進める姿をアピールする狙いがある。

　一方、野党幹部からは１６日、安倍昭恵首相夫人付の政府職員だった谷査恵子氏や、土地売買交渉時に財務省理財局長だった迫田英典氏らの国会招致を求める声が相次いだ。

　立憲民主党の辻元清美国対委員長は国会内で記者団に「迫田氏にも証人喚問を求めていく」と強調した。全省庁に対し、今までの国会提出資料に改竄がないか調査を求める方針も明らかにした。