原発避難者訴訟

京都地裁「津波予見は可能で、国と東電は権限行使すべきだった」

 東京電力福島第1原発事故で避難生活を余儀なくされたとして、福島県などから京都府内に避難した住民174人が国と東電を相手取り、計約8億5千万円の損害賠償を求めた集団訴訟の15日の判決で、京都地裁の浅見宣義裁判長は「津波の到来を予見することは可能で、対策をすれば事故は回避できた」として、国と東電に対し、110人に計約1億1千万円を支払うよう命じた。

 原告側は64人の請求が認められなかったことなどを不服として控訴する意向を示した。

 全国約30の同種の集団訴訟で5例目。昨年3月の前橋地裁と同年10月の福島地裁の判決では国と東電の責任を認定した。だが、同年9月の千葉地裁判決は東電にだけ賠償を命じており、これまで国の責任については判断が分かれていた。

 今回の主な争点は(1)東電と国は巨大津波を予見し原発事故を回避できたか(2)国は東電に安全対策を取らせる権限があったか(3)国の指針に基づく東電の賠償水準は妥当か-だった。

 原告はほとんどが避難指示区域外の自主避難者。このうち29人は賠償の対象となる区域外からの避難者で、1人当たり原則550万円を求めていた。

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