宮家邦彦のWorld Watch

ワシントン以外のアメリカ 「ジャパンハウス」はプロパガンダ機関になるな

 この原稿は米国西海岸からの帰国便で書いている。今回は駆け足でシカゴからインディアナポリス、サンフランシスコ、ロサンゼルスを回った。ワシントン以外の米国を訪れるのは久しぶり。今回印象深かったことを書こう。

 わが米内政体験は中西部、独立200周年・1976年のミネソタ大学留学が始まりで、当時の大統領選と下院議員選にボランティア参加した。ウォーターゲート事件後に無名のカーター候補が当選、彼の副大統領候補は巨大労組の支持を得たミネソタ州選出のモンデール上院議員(後の駐日大使)だった。あれから42年、米内政は大きく変わった。

 今回の主目的はインディアナ州日米協会主催の講演会出席。90年代の在米大使館1等書記官時代にはなかった名誉、米国の旧友が全米日米協会の理事長に就任したご縁だ。インディアナポリスは小学生時代から憧れていたインディ500レースの聖地。昨年の優勝者は日本の佐藤琢磨氏だが、同州と日本とのご縁はもっと古く深いものだ。

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