平昌パラ

村岡桃佳、埼玉県「スポーツ功労賞」有力視も…「議会承認」の新条例で授与できず 頭抱える県

村岡桃佳の金メダル獲得を万歳三唱して祝う市民ら=14日、埼玉県深谷市仲町
村岡桃佳の金メダル獲得を万歳三唱して祝う市民ら=14日、埼玉県深谷市仲町

 平昌パラリンピックで金メダルを含む4個のメダルを獲得した村岡桃佳の表彰について、埼玉県が頭を抱えている。過去の実績と比較しても村岡の表彰は確実で、すぐにでも発表したいところだが、現在開会中の県議会で県の表彰に県議会の同意を必要とする条例案が成立する見通し。「彩の国スポーツ功労賞」の授与が有力視されているが、会期の関係で表彰は7月にずれ込むことになりそうだ。

 県議会では、自民党県議団がこれまで知事が決めてきた「県民栄誉賞」や「彩の国功労賞」などの授与について、議会の同意を必要とする条例案を今定例会で提出。27日の本会議で成立する見通しだ。このため、県広聴広報課は「(村岡の表彰を)今定例会中に決定することは見送る。次回定例会が6月となるので、7月に議会の承認を得た後、本人に打診する」としている。

 これまで冬季パラリンピックでは、平成26年3月のソチ大会でアルペンスキーの金、銅メダルを獲得した鈴木猛史が彩の国スポーツ功労賞を翌4月に受賞するなどしている。

 条例案を提出した自民の新井豪県議は「議会が同意する形で県民の総意として表彰することが大事だ。世間の注目度もあるかもしれないが、一段落しての表彰の方が際立つこともある」と話している。

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