政界徒然草

自民党総裁選に向け接近、石原派と谷垣グループの「弱小連合」気になるウラ事情

 石原派は、旧中曽根派の流れをくむ前身の旧山崎派時代は所属議員が約40人に上ったが、退会者が相次ぎ、今では12人まで勢力が減退して党内最小派閥となった。現在の石原派からの入閣者はゼロで、会長の石原氏は度重なる失言などで「ポスト安倍」候補に名が上がっていない。

 ある石原派所属議員は「総裁選のある今年に何もしなければ、派閥が埋没してしまう」と危機感を募らせる。派内には求心力の低下に歯止めをかけるために「石原氏が会長でなくてもよいので、谷垣グループとの合流を急ぐべきだ」との声まである。

 一方、かつて宏池会(こうちかい)で加藤紘一元幹事長を中心としていた谷垣グループも同様に、次期総裁選への対応には頭を抱えている。病気療養を続ける谷垣氏が昨年10月の衆院選で出馬を断念した。グループ内には総裁候補がおらず、9月の総裁選で他派の草刈り場になることへの危機感も強い。

 そんな両者の状況を打破するためにも、幹部は合同での勉強会を通して将来的な合流を視野に連携強化を進めていきたい考えだが、まだまだ一枚岩といえる状態ではなさそうだ。

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