特許庁から表彰も
今ではスプーンを筆頭に、簡単にさまざまなカットができる野菜ピーラーも主力に成長。さらには学校給食用の調理器具までカテゴリーが拡大した。いずれも利用者目線に立ち、多くの工夫や意匠、知的財産(知財)がさりげなく盛り込まれている。
21年には特許庁の「知財功労賞」も受賞している。ただ、高部社長は「保有する特許などの権利を独占するつもりはない。市場活性化のためにも、使用したい企業があれば使ってもらいたい」と話す。
健康志向から野菜の摂取がさらに求められる追い風もあり、いろいろな食べ方を楽しめる野菜ピーラーのニーズは高く、まだまだ商品化が控える。高部社長は、すでに次の商品開発のことで頭がいっぱいだ。
(横浜総局 那須慎一)
ののじワンダーピーラーシリーズ ヌードルピーラー
ニンジンなどの野菜を、波状の刃とガイドで構成する特許技術「波々刃(なみなみば)」によって切れることなく丸麺状に削れる。
麺状の野菜は生でサラダ麺のようにしたり、うどん風にゆでたり、パスタ風に炒めたりするなどさまざまな食べ方を楽しめる。定価は1296円(税込み)で、家庭用品店などで購入できる。