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700以上の特許や実用新案、意匠登録を保有し、さまざまなオリジナル野菜ピーラーの新商品を続々と投入して話題を集めている「レーベン販売」(横浜市西区)。野菜を編目だったり、麺状だったりとユニークな形状で安定的に削れるという消費者サイドに立ったきめ細かい商品開発を進めて、調理の楽しさを提供し続けている。高部篤社長は昨年、分社化して販売会社「ののじ」を設立。販売は若いスタッフに任せ、「私はさらにものづくりに邁進(まいしん)したい」としている。
横浜駅から歩くこと約15分。オフィスビルの通路を進み、扉を開けると、商品開発のための社内キッチンが目に飛び込んでくる。高部社長をはじめ、社員がアイデアを創出する拠点だ。
もとは高部社長が仲間とソフトウエアの開発企業として前身のレーベンを設立。ただ、ソフトウエア業界は「世界中で競争が激しい上に、『開発に10年かけても成功するかは未知数』というリスクがつきまとった」(高部社長)。一方で「衣食住は大切で、動力に頼らない手道具が一層重要になる」との思いから「ソフトウエアのようになかなかお客様に伝わらないものよりも、すぐに伝わって表現できる製品はないか」と発想を転換した。