朝鮮人追悼碑訴訟

群馬県が控訴 「許可条件違反の政治的発言あった」

散歩やジョギングの人たちが使う遊歩道に面した朝鮮人追悼碑=群馬県高崎市綿貫町の県立公園「群馬の森」(橋爪一彦撮影)
散歩やジョギングの人たちが使う遊歩道に面した朝鮮人追悼碑=群馬県高崎市綿貫町の県立公園「群馬の森」(橋爪一彦撮影)

 群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人追悼碑の設置期間更新を県が許可しなかったのは違法として、碑を設置した市民団体「追悼碑を守る会」が不許可処分の取り消しを求めた訴訟で、県は27日、処分を取り消した今月14日の前橋地裁判決を不服として控訴した。

 控訴理由について県は「許可条件違反となる政治的発言、行事がなされたので、碑の設置期間更新を不許可にするのは当然」と説明した。

 判決は、原告側が毎年開いている集会で、建立許可の際に県と原告側が交わした「政治的行事を行わない」との条件に違反する行為があると認定した一方、憩いの場としての公園の役割は失われなかったとして、「処分は裁量権を逸脱した」と結論付けた。

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