産経抄

金メダルよりうれしい娘の成長 2月26日

 ▼今大会でも先にメダリストとなったのは、妹である。女子団体追い抜きで、ようやく妹とともに表彰台のてっぺんに上ることができた。姉の菜那選手の口からまず出てきた言葉は、「メダルを両親にかけてあげたい」だった。妹の活躍だけでは、両親は自分に気兼ねしてしまう。ようやく素直に喜んでもらえる、との思いからだった。

 ▼そして新種目の女子マススタートでも金メダル。それでも姉は、「妹に追いつくくらいの選手になりたい」と謙虚だった。両親にとっては娘の心の成長が、メダル以上の親孝行だろう。

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