クローズアップ科学

福島にロボット研究拠点 今夏始動、ドローン開発で世界の主導権狙う

原発事故を逆手に

研究施設で実証した技術やノウハウを普及させるには、実際の市街地などで試験を積み重ねた方がより効果的だ。

この点で先進的な取り組みをしているのが南相馬市だ。昨年秋から週1回、ドローンで商品を配送する国内初の事業が始まった。コンビニ大手のローソンが高齢者の多い集落で移動販売を行う際、車に積んでいない商品の注文があると、数キロ離れた最寄りの店舗から、楽天のドローンで取り寄せている。

市は地元住民との調整を支援。例えば試験中のドローンが私有地に不時着した際は、市の仲介で地域の関係者と連絡を取り、理解を得たこともあった。

今後は立ち入りが制限されている帰還困難区域で、橋やトンネルなどのインフラを点検する動きもある。神沢吉洋ロボット産業推進担当課長は「原発事故からの復興は最重要課題だ。事故を逆手に取って未来への取り組みを進めたい」と話す。

会員限定記事会員サービス詳細