加熱不十分な肉食べた人は献血控えて! 輸血からE型肝炎 献血者が鹿肉で感染? 

 食品衛生法で27年6月から豚の肉・レバーの生食用提供が禁止されたが、28年の感染者にも生食した人がいた。「加熱用といいながら生レバーを提供する店や、焼かずにこっそり生で食べる人がいる」(都内の保健所担当者)との指摘もあり、禁止以降も生食する人が絶えないのが感染の一因のようだ。

リスク高い妊婦

 新たなグルメとして注目され、鳥獣被害防止対策として農林水産省が活用を推進する鹿やイノシシなどジビエ(野生動物)の肉・レバーも要注意だ。ジビエの肉・レバーは生食での提供が禁止されていないが、E型肝炎ウイルスに汚染されていることがある。生や加熱不十分で食べたことが原因での感染がこれまでにも多数報告されている。

 岡部所長は「E型肝炎のほとんどは自然治癒するとはいえ、中には劇症肝炎に進展し、死亡することもある。特に妊婦や高齢者はリスクが高い。豚やジビエの肉・レバーは中心部まで十分に加熱して食べてほしい」と話している。

会員限定記事会員サービス詳細