埼玉県熊谷市で平成27年9月、小学生2人を含む6人が殺害された事件で、強盗殺人などの罪で起訴されたペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン被告(32)の裁判員裁判論告求刑公判。ナカダ被告に妻子3人を殺害された男性(45)は意見陳述で「私は悲しみや怒りの気持ちを自分自身で抱えきれずに苦しんでいます」と現在の心情を吐露した。詳細は以下の通り。
■裁判が始まって
裁判が始まって、初めて直接被告人を見ました。被告人を見た時、今にでも飛びかかって殺してやりたい気持ちにかられました。被告人の態度は、反省どころか、最低限の礼儀を尽くすとかそういうレベルにもないことに、怒りの気持ちでいっぱいです。自分ではなぜ裁判にかけられているか分かっているはずですが、自分のしたことが悪かったという態度は微塵(みじん)もありません。
たくさんの証人が出てきて、事件のことが明らかになりました。聞けば聞くほど、被告人は普通に生活していて、どこもおかしくないことが分かりました。実際、事件が起きた直後、警察から聞いた話ですが、警察が私の娘たちの話を被告人に尋ねたら頭を抱えていた、ということでした。