越直美の市長のお仕事(3)

 男性にも「育休」のススメ

市民団体「ファザーリング・ジャパン滋賀」のメンバーと
市民団体「ファザーリング・ジャパン滋賀」のメンバーと

 私が市長を志したきっかけの一つが、ニューヨークの法律事務所で働いていたときの出来事でした。一緒に働いていたアメリカ人の男性弁護士から、「1年間育休をとるから、仕事よろしくね」と言われ、びっくりしました。

 日本では、男性が育児休業(育休)をとることがあまりなく、女性だけが子育てをすることが当たり前。

 「女性も男性も仕事や子育てを自由に選択できる社会にしたい」-。そう思って、アメリカから日本に戻り、市長選挙に立候補しました。

 私が市長になった当時、大津市役所では、育休をとる男性職員は、年に一人いるかいないか。若い男性職員に話を聞くと、「育休をとりたいけど、男性が育休をとるという雰囲気がなくて、とりにくい」とのことでした。

 そこで始めたのは、男性職員全員が育児のための短期の育休(最大8日間)を必ず取るということでした。そのために、男性職員も育児参画計画書を提出して、あらかじめ職場で仕事の調整をします。

 その結果、男性が短期の育休をとるようになっただけではなく、それまで、ほとんどいなかった長期の育休を取得する男性職員が、平成28年度は、10%になりました。

 現在、日本の男性育休取得率は3%。「男性は育休をとらないもの」という雰囲気をなくしていくには、思い切って、何かを変えることが必要。短期の育休の全員取得は、よいきっかけになりました。