捕鯨擁護「ビハインド・ザ・コーヴ」の八木景子氏に最優秀監督賞 英の映画祭・長編ドキュメンタリー部門

ロンドン国際映画制作者祭で長編ドキュメンタリー部門の最優秀監督賞を受賞した八木景子監督(八木フィルム提供)
ロンドン国際映画制作者祭で長編ドキュメンタリー部門の最優秀監督賞を受賞した八木景子監督(八木フィルム提供)

 【ロンドン=岡部伸】英ロンドンで17日、ロンドン国際映画制作者祭の授賞式が行われ、捕鯨を日本文化の一部として肯定的に捉えたドキュメンタリー映画「ビハインド・ザ・コーヴ」(2015年公開)の八木景子監督が長編ドキュメンタリー部門の最優秀監督賞を受賞した。

 八木監督はイルカの追い込み漁で知られる和歌山県太地町(たいじちょう)に滞在し、町に押し寄せた反捕鯨団体に町長や漁業関係者ら住民が戸惑う様子や、捕鯨が日本の伝統文化として定着している実態を取材。作品を通じ、太地町のイルカ漁を批判して10年に米アカデミー賞を受賞した映画「ザ・コーヴ」に反論した。

 八木監督は「日本の捕鯨に対して一方的な批判が世界から報じられる中で、『おとなしい』といわれる日本人も反論を発信すべきだと思っていた。捕鯨を擁護する映画にも発表する機会を与えてくださったことに感謝したい」とコメント。

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