西村康稔官房副長官は16日夜のBSフジの番組で、韓国・平昌で9日に行われ、自らも同席した日韓首脳会談の内幕を語った。韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が慰安婦問題をめぐる日韓合意について「条件は付けない」と述べ、元慰安婦への謝罪などの追加措置を求めてこなかったことを明らかにした。文氏は「再交渉しない」「破棄しない」とも述べた。
西村氏は、安倍晋三首相がソウルの日本大使館前に設置されている慰安婦像の撤去を含む日韓合意の履行を文氏に繰り返し求め、「リーダーは批判を受けても正しいと思うことをやらなきゃいけないことがある。7割という高い支持率を持っているあなたならできる」と迫ったとも語った。
会談では、首相が平昌五輪・パラリンピック期間中は凍結されている米韓合同軍事演習について「予定通りやるべきだ」と述べ、文氏は「内政の問題だ」と反発したという。西村氏は「韓国だけの問題ではない。北朝鮮は日本、アジア、米国、世界中にとっても最大の脅威だ。(首相は)そうした観点から『予定通りやるべきだ』と言った」と説明した。