高校指導要領改定案

高校歴史教育の刷新 看板の掛け替えで終わらせるな

 新科目の狙いは近現代の大きな社会変革をテーマに、一方からの視点ではなく、生徒自らが主体的に考えて、世界と日本との関連性を学び、多面的・多角的な見方を身につけることにある。現行の歴史教育が各国史別の縦割り型とすれば、歴史総合は各国史を束ねて輪切りにし、その面を考察するイメージだ。

 ただ、課題は山積しており、歴史教育の大転換を支える教科書作成では「書ける執筆者は多くない」(業界関係者)とされ、教員研修も不可欠だ。

 歴史総合を含め「主体的で深い学び」を基調とする約10年ぶりの改定。新設科目を単なる看板の掛け替えに終わらせないためにも、学校現場や教科書会社に改定の趣旨や意義を浸透させる文部科学省の本気度が問われる。(花房壮)