圏央道の中間に位置し、東北道と交差する久喜白岡JCTに近い埼玉県幸手市には、47ヘクタールと県内最大級の産業団地が整備された。ここには冷蔵倉庫大手のニチレイや、家具のニトリなどが大規模な物流基地を建設する計画だ。幸手市だけで1000人規模の雇用増を見込むという。
生産拠点も圏央道沿線に集まってきている。トラック大手の日野自動車は、境古賀ICから車で15分ほどの距離に古河工場(茨城県古河市)を稼働させた。船積み拠点の東京港まで約1時間半という立地の良さに注目したという。ここでは2000人以上が働く予定で雇用創出効果も大きい。
茨城県には日野自動車以外にもアイリスオーヤマやファナックなどが相次ぎ進出し、この4年間で79社が新規立地した。沿線の五霞町の工業地地価(昨年7月時点)の上昇率は約18%と全国トップを記録し、東京都青梅市や埼玉県入間市など他の圏央道周辺でも地価が上昇している。