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首都圏を走る高速道路を郊外で環状に結ぶ「首都圏中央連絡自動車道」(圏央道)が平成36年度に全面開通する計画が決まった。既に茨城、埼玉、東京の3都県で全線開通し、東名、中央、関越、東北、常磐、東関東の6つの高速道路と接続。首都高速などで都心を経由せず、他の高速道路と縦横に行き来できるようになった。「首都圏回廊」の誕生に伴い、所要時間の短縮や都心の渋滞減少といった効果を生み出している。
また、その交通の利便性が注目され、圏央道沿線には物流施設や工場が相次いで進出し、雇用も創出している。圏央道はインフラ整備で継続的に経済効果を生み出す「ストック効果」に加え、渋滞の削減を通じて生産性の向上にも寄与している。全面開通に向け、さらに賢く使う知恵が問われそうだ。
千葉県内で未開通の松尾横芝インターチェンジ(IC)-大栄ジャンクション(JCT)間の18.5キロは36年度に整備される。この区間が完成すれば、先行して開業する神奈川県内の区間を含め、総延長約300キロの圏央道が当初の構想から50年以上を経て全面開通する。