理研が語る

目に見えぬ微生物たちが織り成す熱い歴史大河スペクタクル 研究を未来へつなぐSF的想像 

 私の研究内容は、大腸菌などの微生物を実験室内で長期間飼育することにより進化を再現し、その過程を解析するというものである。ヒトの5千世代分の歴史を再現するには10万年が必要だが、世代時間の短い大腸菌であれば数カ月から数年程度で足りる。繰り返し実験を行えば歴史のIF(イフ)も検証可能である。目に見えない小さな生物たちが織り成す熱い歴史大河スペクタクルの内容をここで紹介することは紙面の都合上かなわないが、微生物の研究からヒトの行く末を想像できれば愉快かなと思いつつ日々研究に取り組んでいる。

 堀之内貴明(ほりのうち・たかあき) 理研生命システム研究センター(QBiC)多階層生命動態研究チーム研究員。大阪大学大学院情報科学研究科で学位取得後、現所属。微生物を用いた実験室内進化により、進化過程を理解し制御する方法を明らかにすることを目指している。SF小説の作中で研究者が派手に活躍する様を見て留飲を下げている。