海保の航海用海図閲覧 新潟県立図書館

 廃棄対象となった第9管区海上保安本部の航海用海図が今年初めから、新潟市中央区の県立図書館で閲覧できるようになった。県内の図書館では初めて。

 平成13〜23年に刊行された新潟港(新潟市、聖籠町)や直江津港(上越市)、両津港(佐渡市)など本県沿岸の19枚。9管本部が昨年12月に提供し、1月5日から閲覧が始まった。海図には水深、海岸の地形、海底の地質や沈没船などの危険物、航路標識などが記載されている。

 9管本部の海洋情報部によると、昨年7月に同館で開かれた「水路記念日パネル展」の見学者から「不要になった海図を見たい」といった要望があり、応じることにしたという。

 通常、海図は記録として残されるもの以外、版を重ねるごとに処分される。ただ、古い海図は沿岸部の地形の変化を知る上でも重要な資料となり、9管本部の担当者は「図書館に収められるのは価値がある」と説明。研究にも役立ててもらいたいとしている。

会員限定記事会員サービス詳細