マスメディア監視される時代 「メディアvs政治権力vsSNS上の国民」の三つどもえ構図へ 有本香

平昌五輪開会式への出席を産経新聞で表明した安倍首相
平昌五輪開会式への出席を産経新聞で表明した安倍首相

 「選挙はテレビがやってくれるのよ」

 これは、小池百合子都知事が昨年の衆院選前、周辺に語ったとされる言葉だ(朝日新聞電子版、10月5日)。何とも有権者をバカにしたセリフだが、これまで日本の選挙、政局がマスメディアによって左右されてきたことは事実である。(夕刊フジ)

 ワイドショーが連日騒げば、無責任な為政者が「ヒーロー・ヒロイン」となる。大勢のド素人を「候補者」に仕立てただけの中身なき政党が選挙で大勝する。逆に、テレビが「怪しい」と言い続ければ、不正の事実など1つも見つからなくとも、首相の支持率を大幅に下落させられる。

 「メディアは第4の権力」と言われる。だが、この30年ほどの日本では、選挙結果はおろか、政治家の生殺与奪の権も握り、政争の仕掛け役となってきたマスメディアこそが「第1の権力」だったのではないか。

 そんなマスメディアに受難の時代が訪れた。

 新聞は部数を、テレビは視聴率を落とし続けている。朝日新聞の部数が年間約30万部(2017年9月、ABC部数)も減り、人件費がカットされる日が来ようとは、私の若い頃には考えられない事態だ。

 いや、むしろ新聞やテレビの栄耀栄華が長すぎた。数百万の発行部数を持つ全国紙が5紙もある国は他に類を見ない。日本人ほど「テレビの言うこと」を信じ、影響される国民もない。