宝ホールディングス傘下のタカラバイオは、滋賀県草津市の本社に再生医療などに関する新たな研究・製造施設を建設する。延べ床面積約1万4千平方メートルに上る新棟の増設で、本社の同施設の規模は現状の約3倍になる。投資額は約73億円。平成31(2019)年12月からの稼働を目指す。
新棟では同社が30年度中に承認申請し、医薬品事業への参入を図る日本初のがん遺伝子治療薬「HF10」の製造などを手がける。このほか、人工多能性幹細胞(iPS細胞)やゲノム(全遺伝情報)編集の受託サービスなど、再生医療関連事業を強化する。
仲尾功一社長は京都市内の会見で「欧米との競争を見据え、日本の再生医療企業のトップランナーとして、ポテンシャル(潜在能力)を高めておく必要がある」と話した。