経済インサイド

ナマズ輸入、急拡大のワケ 知らず知らずのうちに私たちの食卓に…

 気になる味だが、身はふっくらとしており、「淡泊であっさりした味わいで、フライなどに適している」(水産関係者)。ただ、ウナギに比べカロリーは低いが、栄養価も低く、「スタミナ食として愛されたウナギの代替品になり得るかどうかは賛否が分かれるところだ」(同)。

 とはいえ、白身のフライなどに利用するには十分な素材である。スケソウダラなどの白身魚に比べ、卸価格で2割程度安いため、マルハニチロなど水産大手が輸入量を拡大しており、日本人にとって身近な魚として認知が広がりそうだ。

 日本ではなじみが薄いものの、ナマズの白身は欧米では好まれて食べられており、米国は世界的にも養殖が盛んな地域だ。日本はタイやインドネシアなど東南アジアを中心にナマズを輸入しているが、実は輸入量の99%がベトナムからである。米国産より価格が安いだけでなく、味や鮮度など質も米国産を上回っているという。

 ベトナムでは広大なメコン川流域でナマズの養殖が盛んに行われており、その養殖環境の良さから200キロを超える大きさに育つこともある。そんなベトナムがナマズの輸出を拡大したのは1970年代以降だ。ベトナム戦争後に米国に移住したベトナム人が、現地でナマズの白身が日常的に食べられていることに目をつけたことがきっかけとされている。

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