教育動向

小学校の英語、家庭でできることは?

意味のわかる英語に「耳で慣れる」ことが大切

 言葉を身につける以上、慣れたり、覚えたりしなければならない部分はどうしてもあります。学校の授業だけではなかなか「慣れる」ところまでいかないかもしれません。しかし、英語が「勉強しなければならないもの」「イヤなもの」になってしまっては逆効果です。

 ご家庭では、お子さまが聞いて意味がわかるような英語を聞く機会を増やしてあげることをおすすめします。お子さまの好きな絵本の朗読や英語のアニメーション、ラジオなど、ほんの少しずつでいいので、なるべく毎日接する時間をつくってあげることです。英語を聞き取る素地ができると、しゃべるのも楽になりますし、自信がつくと思います。「慣れ」というのはとても大きいですからね。

定型のフレーズを使いながら「自分」を表現する経験を

 しゃべれるようになるためには、定型のフレーズをある程度繰り返して練習する必要があります。ただし、それだけでは飽きてしまいます。定型の練習と、そのフレーズを使って、あるいは前に習ったことをつけ加えて、自分が言いたいことを表現してみることの両方が大切です。

 たとえばI like〜.というフレーズを使えば、自分の好きなものを表現できる。さらに学習が進めば「犬より猫が好き」「果物の中でいちばん好きなのはイチゴ」など、より複雑な表現もできるようになっていきますね。それを使って自分のことを言うチャンスを増やすようにします。

 間違えてもいいから、楽しみながら会話をしてみる-小学校の英語で大切なのはそのような素地をつくることです。保護者のかたも、お子さまを応援しつつ、一緒に英語を楽しんでみてはいかがでしょうか。

【プロフィル】投野由紀夫 東京外国語大学大学院総合国際学研究院先端研究部門教授。ワールドランゲージセンター長。NHK「100語でスタート!英会話」講師、「コーパス100!で英会話」講師、NHKラジオ『基礎英語3』の講師を務める。中教審教育課程部会外国語ワーキンググループメンバーを経て、現在学習指導要領改訂の委員会にも関わっている。