2018平昌五輪

文在寅政権に翻弄される韓国アイスホッケー女子 胸引き裂かれる選手 監督は「我々は餌?」

 北朝鮮の平昌五輪参加問題で、最も影響を受けたのが韓国の女子アイスホッケー・チームであることは衆目の一致するところだろう。韓国内に女子アイスホッケー・チームは代表だけという状況で、今回の問題がなければ誰も注目しなかったと韓国大統領府の幹部が揶揄するほどだ。そのためなのか。今回の問題は政府からの事前説明はなく、「南北対話」というお題目を唱える文在寅政権の政治的意図に翻弄されている。経済的に恵まれない中で努力し、間近に迫る五輪で出場機会を奪われる選手に韓国内からは同情論がやまず、選手らは傷つき、士気は低下し「胸が引き裂かせる思い」と心境を吐露する。五輪に政治を持ち込むべきではなかったはずではないか。

 1月20日にスイス・ローザンヌで国際オリンピック委員会(IOC)、韓国、北朝鮮の各オリンピック委員会、平昌五輪の大会組織委員会の4者会談が開かれ、女子アイスホッケーで五輪初の南北合同チームが結成されることが正式に決定した。すると、韓国の女子代表チームを率いるサラ・マレー監督(30、カナダ)は自らのスマートフォン向けのメッセージアプリの背景画像を突如、オオカミの群れの写真に変更し、全てのオオカミの下に「KOREA」と記し「私たちは猛獣か、それとも餌か?」という文章を添付したと朝鮮日報が報じた。

 同紙は南北合同チームに関して「マレー監督の複雑な心境を垣間見ることができる部分だと解釈される」と指摘した。

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