国土交通省は、ディスポーザーと呼ばれる流し台の生ごみ粉砕機の技術を応用し、下水道に紙おむつを流す仕組みの本格的な検討に入る。31日に有識者会議を立ち上げる。使用済み紙おむつの保管やごみ出しを不要にし、高齢者介護や子育ての負担軽減につなげる。実証実験を経て、5年後の実用化を目指す。
新たな仕組みでは、家庭のトイレ内に紙おむつ専用の粉砕機を設置することを想定。有識者会議では紙おむつを下水道に流す場合、下水処理にどんな影響が出るか課題を洗い出すほか、実用化までのロードマップ作りを行う。
国交省によると、使用済みの紙おむつは重量がかさむほか不衛生で、下水道で流せるようになれば、保管やごみ出しが不要になる利点がある。一方で、実用化に向けては下水処理能力や粉砕機の購入費負担などの課題も指摘されている。