舟運に本願寺活用を提案 築地再開発 価値検討の必要指摘も

 築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転問題で移転後の築地再開発の在り方を議論する都の検討会議が25日、開かれた。各委員からは隅田川と東京湾の合流地点という特性を生かした舟運の積極活用の提案があったほか、浜離宮や築地本願寺などの周辺施設を生かすべきだとの考え方が示された。

 このほか、「収益性を重視するのか否か」や「誰のためか、どこに価値を考えて再開発するかを検討する必要がある」など、再開発の根幹を固める必要性が指摘された。住居と日本の食文化を発信する商業施設を併設した低層建築物などの具体的な構想を示す委員もいた。

 一方、国際的な商取引で生じた紛争を裁判外で解決する「国際商事仲裁」を行う施設の整備といった、小池百合子知事が築地再開発にあたり例示した「食のテーマパーク」とは離れた提案もあった。

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