浪速風

「パリ万博」断念は大阪に上げ潮だが…満潮の海、浮かれず「新時代の万博」アピールを

フランス政府がパリ万博の誘致立候補辞退の方針を決めたと報じた21日付け仏日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュ(三井美奈撮影)
フランス政府がパリ万博の誘致立候補辞退の方針を決めたと報じた21日付け仏日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュ(三井美奈撮影)

シェークスピアの戯曲「ジュリアス・シーザー」に次の名言がある。「おおよそ人のなすことには潮時というものがある。一度その差し潮に乗じさえすれば幸運の渚に達しようが、乗りそこなったが最後、この世の船旅は災難つづき。いわばその満潮の海に今われわれは浮かんでいる」(福田恆存訳)

▶フランスが2025年国際博覧会(万博)への立候補を取り下げる意向という。最大のライバルが撤退すれば、誘致を目指す大阪は断然有利になる。昨年、大阪府を訪れた訪日外国人客は初めて1千万人を超え、消費額は1兆1731億円に達した。まさに「満潮の海に浮かんでいる」。

▶フランスの断念は、24年のパリ五輪と2年連続の大イベントで、財政面の不安があるためという。大阪も資金調達のめどは立っていない。それに「もはや万博の世紀ではない」と言われる。上げ潮に浮かれず、新時代の万博をアピールし、なにより地元の気運を盛り上げることだ。