中央大学次期学長、再選挙へ 当選の福原紀彦氏「手続き違法」と反発 

 中央大学(東京都八王子市)の次期学長選任案を理事会が否決した問題で、中央大は21日、再選挙を行うことを決めた。次期学長に選出されていた元学長で法科大学院の福原紀(ただ)彦(ひこ)教授(63)は同日、産経新聞の取材に応じ、「理不尽で異常な事態。再選挙決定の手続きには違法な点がある」として今後、対応を検討する考えを示した。

 中央大によると、理事会が同日、都内で臨時会合を開き、再選挙を4月22日に行う日程を決めた。関係者によると、福原氏選任を支持する教職員側の理事らが再選挙実施に反論し、福原氏との協議を行うよう求めたが、学外理事らの「選任権は理事会が持つ」などとする主張が根強く、方針は覆らなかったとみられる。

 一方、再選挙決定により福原氏の当選は取り消されることが確定した。福原氏は取材に、「正当な選挙結果を拒否されたことへの遺憾の思いを大多数の大学関係者と共有している」と述べた。

 理事会については「今回の決議は手続きや内容の面で数々の法的問題がある。真の大学改革を進めるために正義を貫くべく断固、行動したい」と話し、理事会の違法性を追及する姿勢をみせた。

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