理研が語る

豪雨いつ?予測には膨大な計算必要 もくもくとした高い雲、計算機中では箱庭ゲームのごとく「カクカク」と…

 私の大学院での研究テーマは大気中の一酸化炭素の変動解明であった。この気体、温室効果ガスではない。しかし、大気汚染と気候変動の両方に関わる気体である。私はこの気体に似て「何かと何かの両方に足を突っ込む」スタイルで研究をしてきたように思える。観測と数値モデリングの両方を経験したし、今は気象・気候学と計算機科学に片足ずつかけている。

 要するに隙間産業である。しかし、軸足を決めない者なりに、広大で学際的な気象の学問領域において、それぞれの専門分野を融合する橋渡しとなれればと思っている。

 八代尚(やしろ・ひさし) 理研AICS研究員。博士(理学)。平成19年、東北大学理学研究科地球物理学専攻博士課程修了。東北大学大気海洋変動観測研究センター、海洋研究開発機構での研究員を経て、23年から現職。スーパーコンピューターを用いた数値シミュレーションによる気象学・気候学・大気化学の研究を行っている。