経済インサイド

消費税率10%でさらに食い物か黄金の国ジパング 財務省、もうなめられない?

 金塊の密輸事件は最近、急増している。財務省によると、平成25事務年度(25年7月〜26年6月)に罰金や刑事告発といった処分をした件数は8件だったが、26事務年度(26年7月〜27年6月)は177件と20倍超に跳ね上がった。その後も増え続け、28事務年度(28年7月〜29年6月)は467件に達した。

 密輸に伴う脱税額もうなぎ上りで増えており、25事務年度は3089万円だったが、28事務年度には過去最高の8億7361万円にまで膨らんだ。

 密輸の手口も、航空機や船での隠匿だけでなく、粘着テープやサポーターを使って足の裏など体に巻き付けたり、ブレスレットやベルトの部品などに偽装したりするなど、巧妙になってきている。

 ここまで密輸が急増した背景には、26年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられたことがある。

 日本に金塊を輸入する際は税関で消費税がかかる。消費税のかからない海外で金塊を購入し、申告せずに密輸した金を消費税込みの価格で日本国内で売却すれば、消費税分がもうかることになる。8%増税によって、利ざやが拡大したことから、密輸業者が群がってきたとみられる。安倍晋三首相が予定通り10%増税に踏み切れば、密輸業者はさらに群がる。税収確保のため、消費税率アップが悲願の財務省にとっては、たとえ1円でも見逃すことはできないのだ。

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