浪速風

「百万ドルの夜景」は戻ったが…忘れてはいけない「あの日」、生きのびるために

【浪速風】「百万ドルの夜景」は戻ったが…忘れてはいけない「あの日」、生きのびるために(1月16日)
【浪速風】「百万ドルの夜景」は戻ったが…忘れてはいけない「あの日」、生きのびるために(1月16日)
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「百万ドルの夜景」は神戸が発祥という。昭和28年に関西電力の幹部が、六甲山頂から見渡す明かりを1カ月の電気料金に換算すると、当時の為替レートで約100万ドルになったそうだ。先日、飛行機で夜の神戸空港に着陸した。おびただしい光は色とりどりで、月並みな表現だが宝石箱のようだった。

▶「あの日」を想起した。午前5時46分、激しい揺れが襲った。まだ夜が明けぬ街は停電で光を失い、いたるところで火の手が上がった。大阪北部の高台にあるわが家からは神戸が遠望できた。語り継ぐほどの体験はないが、薄明に幾筋もの煙が上る光景は、目に焼きついている。

▶阪神大震災から明日で23年になる。神戸は復興した。美しい夜景はその象徴であろう。毎年、安水稔和さんの詩を胸に刻む。「これはいつかあったこと。/これはいつかあること。/だからよく記憶すること。/だから繰り返し記憶すること。/このさき わたしたちが生きのびるために。」