原発最前線

「廃炉の説明分からない」と苦言も 規制委員長が福島13自治体行脚

【原発最前線】「廃炉の説明分からない」と苦言も 規制委員長が福島13自治体行脚
【原発最前線】「廃炉の説明分からない」と苦言も 規制委員長が福島13自治体行脚
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 「廃炉の説明がよく分からない」「原発での単純ミスをなくしてほしい」…。原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は昨年12月14日から今年1月12日にかけて、東京電力福島第1原発事故で住民避難などの影響を受けた福島県内の13の自治体を訪ね、首長らと意見交換した。昨年9月に委員長に着任した更田氏が、同県の自治体を訪問するのは初めて。最初の訪問地となった同県飯舘村での主なやりとりを再現する。(社会部編集委員 鵜野光博)

次世代のため事故から何を学ぶか

 「原子力規制委員会は福島第1原発事故への強い反省を基礎として組織された。初期の非常に強い思いをいつまで持ち続けることができるか、福島の記憶を風化させないことが私たちの組織にとって必須の条件。できるだけ早くうかがいたいと思っていた」

 昨年12月14日午前10時から始まった意見交換の冒頭、更田氏は福島県内の自治体を訪ねる動機をこう説明した。着任から3カ月後となったのは、臨時国会への対応などが理由という。飯舘村の菅野典雄村長は、最初の訪問地に選ばれたことに謝意を示した後、「飯舘村が全村避難になったときに思ったことが二つある」として、こう述べた。

 「一つは、万が一大変なことが起きれば、これほど危険なものだという認識が電力会社に薄かったのではないか。もう一つは、俺たちが日本の経済を担っているという思いがあったのではないか」

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