主張

尖閣に潜水艦 中国の本性を見過ごすな

 気になるのは、横っ面を張られるような目にあっても政府に「関係改善ありき」の空気が漂っている点だ。安倍晋三首相は、中国の暴挙に言及しないまま欧州6カ国訪問へ出発した。菅義偉官房長官は会見で中国を批判したが、「全面的な改善の立場に変わりはなく、中国側がこの流れを阻害しないよう強く求める」と語った。

 通り一遍の抗議をして、後は関係改善を求めるだけでは足元を見られる。関係改善の連呼は控えたほうが賢明だ。習政権の本性を見抜き、油断しない外交の展開が求められる。

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