話の肖像画

公明党元代表・神崎武法(2)大先輩が「大きな嘘はつくな」

検事になるときの面接官で、当時最高検の次長検事の伊藤栄樹さんにご相談に行ったんですよ。ご自宅にうかがってみると、待ち構えており、「おう、面白いじゃないか。やったらいいじゃないか」とバンと背中を押してくれた。伊藤さんは後に検事総長になった方ですが、「政治家になると、小さな嘘をつかざるをえないときがあるかもしれないが、大きな嘘はつくな」とアドバイスをいただきました。それから「勉強しろ」と。「各省庁が出している白書をよく読むことが大事だ。省庁が何を考えているかよく分かる。一通り読め」といわれました。

〈一方で弱ったことも起きた〉

どの選挙区から出るか決まってもいないうちに、共同通信が「公明党の委員長候補の衆院選出馬が内定した」という記事を流したんですよ。私の名前が出ていました。もう、びっくりしました。

後で聞いたら、伊藤さんが「竹入(義勝委員長)に会って『神崎を出馬させるからには必ず将来は委員長にしてくれるんだな』と聞いたら『大丈夫だ』と答えた。確約を取った」というようなことで、親しい記者にリークしちゃったみたいなんです。

心配して聞いてくれたのかどうか分からないけれど、こっちはありがた迷惑で…。だって、新しい分野に飛び込んで、1年生議員として先輩の中でもまれながらやっていかなければならないのにね、当選する前から委員長候補だなんていわれては党内でもいい感じはしないでしょう。あれには困りましたね。(聞き手 佐々木美恵)

(3)へ進む

会員限定記事会員サービス詳細