パナソニック、有機ELテレビ販売を倍増へ

パナソニックが今年6月に欧州で販売を予定する4Kの有機ELテレビ=8日、米ラスベガス
パナソニックが今年6月に欧州で販売を予定する4Kの有機ELテレビ=8日、米ラスベガス

 【ラスベガス=中山玲子】パナソニックは8日、2018年度に日本を含めた世界で販売する有機ELテレビの台数を17年度の2倍となる約20万台に伸ばす考えを明らかにした。

 大画面の有機ELテレビは有機ELパネルも量産する韓国LG電子が先行して市場に参入、トップシェアを誇る。日本勢はパナソニックやソニー、東芝が遅れて参入し、高画質などで技術力を競っている。

 パナソニックのテレビ事業部の筒井俊治事業部長はCESの開幕を前に現地で取材に応じ、「有機ELを中心にプレミアム(高級)商品へシフトしていく」と述べた。

 有機ELテレビは液晶よりも鮮やかな黒色を表現でき、画面が薄いのが特長で大画面テレビに適しているとされる。同社が販売するテレビのうち4Kの有機ELテレビは、55型、65型の大画面の最高級商品で欧州や日本で人気が高い。一方、液晶は幅広い価格帯で展開されており、アジアなどで需要がある。

 パナソニックは年間約600万台のテレビを販売。このうち4割が4Kテレビ、また4Kテレビのうち6%を有機ELテレビが占める。

 同社はCES開催に合わせて、テレビなどの家電製品を別会場で展示。8日(現地時間)、今年6月に欧州で販売する4Kの有機ELテレビの新製品4種を発表した。担当者は「画面の色と明暗のコントラストの表現力をさらに高めた」としている。

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