中3男子生徒が校内で自殺未遂 同級生のいじめ原因 第三者委設置も、市教委側が家族に「こんないじめくらいで転校認められない」発言?

第三者委は行政主導か 家族不満募らせ、再調査要求相次ぐ

 平成28年8月、青森市の中学2年の女子生徒=当時(13)=が列車に飛び込み亡くなった事案では、第三者でつくる市いじめ防止対策審議会は自殺要因を「思春期鬱」としたが、遺族は「根拠がない」などとやり直しを求めた。委員らは後に「任期満了」で退任。その後選ばれた新委員らが今年度末までに結論を出すべく再調査している。

 27年11月に茨城県取手市立中3年の女子生徒=同(15)=が自殺した事案では、「いじめられたくない」と日記を書き残していた。市教委は翌年3月、「重大事態に該当しない」と議決したが、遺族の反発で29年6月に議決を撤回。後に県が新たな第三者委を設置し、再調査を行うことになった。

「学校側、いじめの兆候に鈍感に」

 なぜ、こうした事態が相次ぐのか。いじめ問題解決に取り組むNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」(川崎市)の小森美登里理事は「学校側にいじめ問題に対しての慣れが生じ、少しの兆候にも鈍感になっているのでは」と指摘する。

 いじめ防止対策推進法は、学校側に、迅速で公平な調査で客観的事実を明らかにすることを義務づける。文部科学省のガイドラインでは、いじめ自殺が疑われる重大事態は、「30日間不登校」が一つの目安とするが、「疑い」があれば速やかに対応しなければならないとも定めている。

 小森理事は「学校の調査が十分なら第三者委も必要がない。初動調査を理解を得ながら進めなければ、家族に何か隠そうとしているのではと疑われるのも仕方ない」と話した。

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