中3男子生徒が校内で自殺未遂 同級生のいじめ原因 第三者委設置も、市教委側が家族に「こんないじめくらいで転校認められない」発言?

 これに関し、市教委は「当初から重大事態になり得ると判断していた。学校の事後対応に問題はなかった」と説明。ただ、いじめ問題解決に取り組むNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」(川崎市)の小森美登里理事は「いじめが明らかにもかかわらず対応が遅い」と指摘する。家族側は「(審議会の)設置も遅いし、(学校側と)言い分が食い違う点が多い」と再調査を求めた上で、「事実を適切に判断してほしい」としている。

 審議会は、被害、加害生徒の両方から聞き取りを行い、学校側の調査と事実が違う点を精査し、年度内に報告書をまとめる方針。

いじめ認知件数は過去最高 重大事態は前年度比86件増

 いじめを受けた被害生徒が自殺や自殺未遂に至るまでの背景や事実関係が食い違い、家族側が学校や教委に再調査を求めるケースが後を絶たない。配慮が足りずに家族が不信感を募らせたり、学校主体で調べた事実を前提に進める第三者委員会の結論に不満を持ったりするためだ。

 文部科学省が昨年10月に公表した平成28年度の問題行動・不登校調査結果によると、全国の小中高校などでのいじめ認知件数は32万3808件と過去最高を記録。児童生徒の生命や身体などに大きな被害が生じたり、長期欠席を余儀なくされたりするなど、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」は前年度比86件増の400件。自殺者は244人で、うち10人がいじめにあっていた。

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