大阪大が昨年2月に実施した入試の物理科目でミスがあり、本来合格していた30人を不合格にしていた問題で、本来不合格だったのに合格となった受験生が同数程度いたことが8日、大学関係者への取材で分かった。
阪大は「入学した学生に責任はなく、本人に一切通知しない」として合格を取り消さない方針。阪大は6日の記者会見でこの点に関し言及しなかった。ミスにより不合格にしていた30人は、新たに合格としている。
阪大は8日、出題と採点を誤った経緯や、外部からの指摘に適切な対応ができなかった原因を調べるため、委員会を週内にも設置する方針を明らかにした。
阪大によると、ミスがあったのは物理が必須科目の工学部、基礎工学部、理学部の一部学科の受験生など3850人が解いた問題。正答は複数あったが、特定の解答のみを正答としていた。この解答を前提にした次の問題も不適切だったとした。