高校野球通信

元ヤクルト捕手・芦沢真矢さん 高校野球監督として奮闘中 「人間力を学んでほしい」

 野球に向き合う意識が低いことも芦沢さんは気になった。掲げた指導方針は「心はプロであれ」。「プロの世界では少々の打撲では休むことができない。どうやって休むかではなく、どうやったらできるかを考えてほしい」

■不要な「声出し」を禁止に

 練習にもプロ野球での経験が生かされている。高校野球ではキャッチボールなどの際に「声出し」をするのが定番。しかし、プロ野球ではこうした光景は見られない。芦沢さんはプロに倣い、練習に集中させるために不要な声出しを禁止にした。既存の概念を覆しながら、前に進もうとしている。

 高校野球の世界では、威厳を保つために生徒と距離を置く監督も多いが、芦沢さんは違う。学校の定期試験が終わった後は、生徒1人1人に「どうだった?」「よくやったな」と声をかけるなど、野球以外のこと会話も重ねる。選手にとって父親のような存在だ。

 芦沢さんを慕って、徐々に部員数も増えてきた。現在は39人の部員がグラウンドで汗を流している。1回戦負けが当たり前だったチームは、今夏の甲子園予選では勝利も経験した。

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