まるで宇宙船、太陽系外から来た天体「オウムアムア」 そこに地球外生命の痕跡はあったのか?

そこで浮かんでくるのが例の疑問だ。惑星の内部に生命体(おそらく水中の微生物など)が潜んでいた場合、表面層によってそれらの蒸発は防がれたのだろうか。

内部に微生物がいる可能性

形式的には、答えは「イエス」である。しかしミーチによると、微生物の生命にとっては、オウムアムアの外側を常に「焼いて」いる宇宙線のほうがはるかに大きなリスクだという。惑星表面下の数メートルといった深さで何かが奥深く埋もれていた場合に限り、宇宙の厳しい放射線から守られる可能性があるというのだ。

「それはあくまで、内部に微生物がいるとすればの話です。わたしは内部にいると言っているわけでもなく、内部にいることを疑うわけでもありません」とミーチは述べる。それが微生物であれ何であれ、恒星間惑星に地球外生命がいないかを探すことにミーチが反対しているわけでもない。

ミーチはインタヴューの終わり近くになって、ブレイクスルー・リッスン・プロジェクトの科学者たちがグリーンバンク望遠鏡で続けているオウムアムアの調査について述べた。

「あの実験を見守るのはとてもワクワクしました。非常に大胆な試みだからです。あの天体が自然の天体であるという仮説に矛盾はまったくありません。その一方で、あれが人工的なものだという意見を覆す証拠として示せるようなデータも、何ひとつありません。もしこのような大胆な試みを行わずに無線だけで実験を行っていたら、どちらであるかは決してわからないでしょう。結果として、途方もないものが得られるかもしれないのです」

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