そして12月13日、興味深い調査が行われた。宇宙で知的生命体の兆候を発見するために2016年4月に1億ドルをかけて立ち上げられたプロジェクト「ブレイクスルー・リッスン」に参加する科学者たちが、米ウエストヴァージニア州にあるグリーンバンク電波望遠鏡をオウムアムアに向けて、知的生命体の存在を示す痕跡がないかを「聞こうとした」のだ。
天文学者たちは6時間にわたってオウムアムアの調査を続けた。グリーンバンク電波望遠鏡を使って、4つの無線帯域と数十億にのぼる個々の周波数帯を隅々までスキャンし、携帯電話が出す信号と同じくらい微弱なものを含めた電波の送信がないかを調べた。そのような信号が見つかれば、オウムアムアがただの岩ではなく、エイリアンたち、あるいはエイリアンの技術を載せた宇宙船であることを示す可能性がある。
12月14日に行われた報告によると、最初の観察では何も見つからなかったという(実に驚きだ!)。もしオウムアムアに地球外生命の密航者が潜んでいたとしても、彼らはブレイクスルー・リッスンの科学者たちがこれまでに監視してきた周波数全域にわたって、継続的な信号を出しているわけではない。一方で、科学者たちは何かに気づいた可能性もある。生命体がいるかいないかにかかわらず、オウムアムアは恒星間宇宙船のような構造をしているのだ。